ヨーロッパは森林と草地混在
2014/3/5(水) 新聞赤旗記事、そのまま転載
現生人類(ホモ・サピエンス)がやってくる前のヨーロッパは、森林と草地がモザイク状に入り混じって覆っていたようだ―。
動物のふんを食べる甲虫のフンコロガシの化石を調べた結果を、デンマークの研究グループが3日公表された科学誌『米科学アカデミー紀要』に発表しました。従来、古代のヨーロッパは鬱蒼とした森林に覆われていたとする見方が支配的でした。
研究グループは、これまでに行われたフンコロガシの化石の研究を詳細に検討しました。その結果13万2000年前~11万年前までのフンコロガシの化石は森林にすむものだけでなく、草地にすむものもいたことが分かりました。
この期間は、現在と同じ間氷期に当たり(エーミアン間氷期)温暖な気候でしたが、研究グループは森林と草地が入り混じっていたことを示すと見ています。
また、現生人類がヨーロッパにやって来た4万年前以後、フンコロガシの種類と数が大幅に減少したことも分かりました。これは現生人類の出現によって、ふんを供給する大型草食動物が減少したことを示していると言います。
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