初期の人類で、「ルーシー」の愛称を持つ化石でも知られるア ファール猿人(アウストラロピテクス・アファレンシス)は、足裏にヒトと同じ土踏まずのアーチ(弓)状の形があったとする研究結果を、米ミズーリ大などの チームが11日付の米科学誌サイエンスに発表した。アフリカ東部・エチオピアで発掘した約320万年前の足の骨を分析した。
アファール猿人は樹上での生活ではなく、地上で直立二足歩行していたとの説を裏付ける内容。チームは、足は木の枝など物をつかむ構造から、ヒトのような二足歩行を可能にする構造に進化したとみている。
チームはエチオピアのハダールで、左足の薬指と足首の間の部分にある「第4中足骨」の完全な形の化石を発見。
チンパンジーやゴリラ、ヒトの骨と比較したところ、骨の先端が地面に平らに着くようねじれ、骨が地面に対して傾きを持つなど、アーチを持つヒトの骨と同じ特徴を持つことが分かった。地面をけり出す強さと衝撃を吸収する柔軟さがあったと考えられるという。
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