謝罪やら反論やら

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既に収束状況のところ、「今更」と言う感じで気が引けるのですが、反論がてら少しまとめてみました。

最初に謝罪から。

【いろいろ>雄さん 投稿者:h 投稿日:2009年 3月11日(水)12時10分53秒 】

>>例えば、「人間もチンプもゴリラも、イヌもミツバチも、アジの群れも植物の群生も、カビも大腸菌のコロニーも、シアノバクテリアも、みーんな全部、社会だ」などと言うトンデモに陥らない為に、です。(雄)

>この点には強く反論します。これは「社会」という言葉の定義を、雄さんが「自分の基準」でしか考えていないからです。社会生物学や動物社会学と いった分野、**の社会とか**の社会構造とか**の社会的学習といったテーマに触れている身として、「人間同士が普通に使う社会という言葉より拡張され ているけれども、動物にも社会と定義されるものがある」という点を忘れていませんか。
あなたが人間の社会の話だけをしたいのであれば、「いや、私は人間の話だけをしたいのだ」と一言仰ればすんだはずです。それでも「では人間の社会と動物の社会との連続性は」という問いかけは出て来たと思いますが。
その点を押さえずにトンデモ呼ばわりするのは、私は認めません。見解の相違などではなく、用語と学問分野に対する侮辱と受け取ります。(hさん)

失礼しました。
「トンデモ」と言う表現は撤回します。
hさん、及びsnさんに不快な思いを掛けたで有ろうことをお詫びします。

    

 

その上で、改めて【社会】について、

>雄さんが「自分の基準」でしか考えていないからです。
...と言うことで言えば、このトピの最初から私の「基準」は一貫していた積りです。
共通祖先からの「連続としての動物の群れ」と、「飛躍としての人間社会」、その質的な違いしか、テーマとしては言ってこなかった積りで、ご指摘は私からすれば言わば当然のことです。

初めから「社会生物学」或いは「動物社会学」「**の社会」「**の社会構造」等を「基準」として、始まったトピでは無かったと言うことです。
若しそうであれば私としては、特に何か言うこともないので参加していなかったでしょう。

[社会]及びその和訳の語源となった[society]にしても、更にはラテン語の[societas]にしても、元々は人間を対象にしたもので有った筈です。
最初にミツバチやサルの群れを含めて、生物一般を対象にしての「社会」と言う語が出来て、その単なる1バリエーションとしての「人間社会」ではなく、最初 に人間を対象にした「社会」概念が有って、その後、それに準える形で、「社会的な視点」での様々な[昆虫社会] [社会生物学] [動物社会学] [社会生態学]等が発達したもので有る筈です。
そう言う意味での様々な「**の社会」を、私は否定する積りは有りません。

そう言うことに携わっているらしいhさんのお立場を、否定しているように受け止められたとしたら本位では有りません、重ねてお詫びします。

しかしそう言う「生物の社会」と人間社会を同列に考えるべきではない、そこに質的な階層飛躍が有る、と言うのが最初からの私の「基準」です。

『社会』
人間が集まって共同生活を営む、その集団。諸集団の総和からなる包括的複合体をも言う。自然的に発生したものと、利害・目的などに基づいて人為的に作られたものとがある。家族・村落・ギルド・教会・会社・政党・階級・国家などが主要な形態。(広辞苑、第三版)

『社会』
社会(しゃかい Society)とは人間と人間のあらゆる関係を指す。
社会の範囲は非常に幅広く、単一の組織や結社などの部分社会から国民を包括する全体社会までさまざまである。社会の複雑で多様な行為や構造を研究する社会科学では人口、政治、経済、軍事、文化、技術、思想などの観点から社会を観察する。(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%BE%E4%BC%9A

広辞苑もWikiも無条件で引用出来ると言うものではないし、若し私が『社会』を定義するとしたら、私なりにもう少し付け加えるとは思います。
しかし最大公約数的な定義としては、概ねこんなものでしょう。

最初に或る意味で使われていた言葉が、拡張、転用される例は「社会」に限らず幾らでも見受けられます。それこそ人間言語の「恣意性の無さ」のなせる技でしょう。 それに加えて「分節」機能、特に漢字の造語能力、膠着語としての日本語能力によって、色々な語が結びつき、上記のような様々な「......社会」「社会性......」 「社会的......」が出来て来ること、それによって視点が広がることも当然だし、そう言う意味での学問分野を否定するものでは無いし、まして侮辱する積りは有 りません。

 

>「チンプもゴリラも、イヌもミツバチも、アジの群れも植物の群生も、カビも大腸菌のコロニーも、シアノバクテリアも、みーんな全部、『人間と全く 同様の構造と特徴を持ち、人間の社会学によって全て説明が可能な』社会だ」などと言う奴がいたら、それはトンデモと呼んでやって下さい。【こういうのな ら、「と」  投稿者:h 】

と言うhさんのコメントは、だから私が最初から問題提起していた「基準」だった筈なんですけどね。
この辺については次の項目で述べて見ます。

    

 

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このページは、雄が2009年3月29日 08:00に書いたブログ記事です。

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