RE mnさん、遅くなりました。
>雄さん 大勢の方々の反論を一気に引き受けて大変そうですね。
何時ものことで。私の人間的至らなさも有るのですが。
でも今回は単にホワイト達の論文と、アルディの紹介で終わると思っていたんですが、つかまってしまいました。
しかしそれもそろそろ終わりかな、と思っています。私からすると同じ内容の繰り返し、水掛け論に入って来たような感じがします。
色々楽しかったですよ。新しい着想も沢山有りましたし。
mnさん、有難うございました。
>ああ、やっぱり辛口の批判になってしまいましたね。
いやいやどうしてどうして。
この程度の批判を「辛口」だと思うようでは、到底この板に乗っていることは出来ません。
ただ他の方々へのコメントでも触れましたが、私は一連のスレッドの中で「アクア説」の具体的内容について立ち入っていません。要するにここでアクア説を直接主張してはいません。
mnさんから「『水棲直立説』反論の続き」を頂きましたが、個々の細目に拘ってもここではあまり意味が無いと思っています。
ですからその点については、どうしても黙過出来ない1点を除き、今回は割愛させて頂きます。
「アクア説」そのものがテーマとなり、気楽な意見交換が出来る時が有ったら、あーでも無いこーでも無いと、論じ合ってみたいとは思います。
...と言うことで、先ずは「水の中」に入る前に「森の中」から。
>直立歩行へのシナリオは実は簡潔なものだったと私は思っています。
簡潔で有れ複雑で有れ、「森の中」だけで考えた時、避けられないジレンマが有るのです。既に述べていることですが。
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そんなに簡潔で、しかも適応的なことだったら、何故ヒトだけだったのか?
他の類人猿で、その方向に進化した種が皆無なのは何故か? - 隔離の無い森の中で、チンプ系統を置いて、どうしてヒト系統だけ分岐したか?
この説明が「森林説」の全てのバリエーションにとって、自説を正当化する為のハードルになる訳です。ここでもとうとう、そのまともな説明を聞くことは出来ませんでしたね。
...と言うことで出て来た、mnさんの説明ですが.........。
>上半身に改良を加えることなく、脚力を発達させることのみに専念したほうが合理的だったんだと思いますよ。
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そもそも何故森の中で、そんな余計なことをする必要が有ったのか?
要するに「何の為に」が説明されていません。しかも高い代償を払いながら。 -
こちらの方がメインなのですが、
「専念したほうが合理的」と言うのは目的論です。
自然淘汰は将来の得べかりし利益は拾ってくれません。その時点でそのこと自体が適応的でないと、その方向への進化は有り得ないと言うことです。
つまりは説明になっていません。
「説明を付けた」こと自体は評価しますが、残念ながら「進化生物学の新しいヒーロー」には、未だ遠いようです。
「『水棲直立説』反論の続き」について、上記したように1点だけ述べさせて頂きます。
>水産資源を利用したにはホモ・サピエンスからとされます。
何処からの出典か分かりませんが、これは到底容認できません。
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魚介、ウミガメの卵、海藻・水草など、若し手に入る時にそれを選り好みしている余裕は、我々の祖先には無かったでしょう。
なんでも食って来たからこそ、生き延びて来たとも言える訳です。 -
サヘラントロプス、ルーシーともに、魚やワニの化石、水草などと一緒に発見されています。
サヘラントロプス(トゥーマイ)の歯を解析した、仏、モンテペリエ大教授、ジャン・ジャック・ジャジェー博士は、その形状、エナメル質の状況などから、 トゥーマイの食性は他の類人猿と異なり、雑食性だったと結論付けています。アリ等も含め、食えるものは何でも食っていたことでしょう。 -
脳の増大を支える為には豊富で良質なタンパク質を、それも雨季・乾季等を問わず切れ目なく摂取する必要が有ります。
脳の増大が顕著になって来たのはホモ・ハビリス辺りからで、それ以前からタンパク質の摂取が継続的になされていなければ考えにくいことです。
初期人類がけものの肉を、豊富に食えていたとは考えにくい。事実サバンナでの狩りの達人達(チーターにしろライオンにしろ)も、大方は空腹状態が多いのではないでしょうか。ましてヨチヨチ歩きで爪や牙も持たない人間が、どうして? と言うことです。
それに陸上では、雨季・乾季等でタンパク質摂取が途切れがちになることは、多々有ったでしょうし。 -
脳の成長に必須とされるDHA(ドコサヘキサエン酸)等の脂肪酸は、人間の体内で合成できず、主に魚の脂肪から摂取されているそうですね(最近の、脳に良く効くブームを考えると納得できます)。
これも、陸上依存だけでは考えにくいことです。
「水産資源を利用したのはホモ・サピエンスからとされます」と言う説は、納得しかねますね。
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