http://www.asahi.com/international/reuters/RTR201202230107.html
4万年前と判明
スペインやフランス等ヨーロッパ各地の洞窟に描かれた壁画の始まりは、これまで考えられていたより1万年程度遡る可能性が有る―。
英国とスペインの研究グループが年代測定を行った結果4万年以上前に描かれたものも有ったと、15日発行の米科学誌『サイエンス』に発表しました。
ビスケー湾に面したスペイン北部には、世界的に知られたアルタミラ洞窟を始め、壁画が描かれた洞窟が幾つも見つかっています。研究グループは、これらの洞窟に描かれた壁画の表面に形成された放射性元素のウランが一定の速さで崩壊して別の元素に変って行くのを利用するウラン系列年代測定法を使って、壁画が描かれた年代を調べました。
その結果、世界遺産にも登録されているエルカスティーヨ洞窟に書かれた円盤模様は少なくとも4万800年前のモノであることが分かりました。これまで最古とされていたヨーロッパの洞窟壁画はフランスのショーベ洞窟に描かれた約3万2000年前のモノでした。
アフリカで誕生したとされる現生人類がヨーロッパに進出したのは4万年前ごろだったと考えられています。
研究グループは、ヨーロッパに進出したばかりの現生人類(ホモ・サピエンス)が描いた可能性が高いとする一方で、以前から住んでいたネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス)が描いた可能性も捨てきれないとしています。
(新聞赤旗 6月15日付)
コメントする