アフリカ東部エチオピアの約340万年前の地層から、石器で傷つけた跡が残るウシやヤギのような大型動物の骨の化石を発見したと、米カリフォルニア科学アカデミーなどの国際調査隊が12日付の英科学誌ネイチャーに発表した。石器自体は見つかっていないが、当時のアファール猿人が石器で骨に付いた肉をこそぎ取ったり、たたき割って骨髄を食べたりしたとみられる。
エチオピアでは260万年前から250万年前の人類最古の石器が発見されていたが、これを80万年以上さかのぼる。
石器を作っていたか、それとも鋭い石を拾って使っただけかははっきりしないが、人類は予想以上に早い時期から道具を巧みに使っ
ていたことが明らかになった。(2010/08/12-06:30)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010081200051
アフリカ東部のエチオピアで見つかった約340万年前の動物の化石から、人類が石器を使った最も古い証拠になるとみられる傷が発見された。これまで 石器の使用が始まったとされてきた時期を、約80万年さかのぼることになる。米国とドイツの研究グループが、12日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
傷は、初期人類のアファール猿人(アウストラロピテクス・アファレンシス)が食用に動物の肉を骨から切り離したり、骨髄を取り出したりするときにできたらしい。人類の進化における石器の使用や、その発展の考察に一石を投じそうだ。
グループは、同国北部・アワッシュ渓谷下流域の339万?342万年前の地層で、牛ぐらいの動物の肋骨(ろっこつ)と、ヤギぐらいの動物の大腿(だいたい)骨の化石を発見。いずれも切り傷のほか、引っかいたり、たたいたりした跡があった。
電子顕微鏡で調べた結果、傷は骨が化石になる前に付いていたと判明。歯ではなく石器による傷だということも分かり、一部には石器とみられる成分が残っていた。
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