>taさん
「見解の相違」は相違で一向に構わないのでそれは良いのですが、ただ(多分)誤読を前提とした「見解の相違」が有りそうなので、その点だけ指摘させて頂きます。
>>要するにネアンデルタールは、遺伝子的な寒冷地仕様の制約で、氷河期に適応できたがそこまでだった。
>>確かに「チンパンジー等が(初期)旧石器文化くらいまで進化する(進歩する?)可能性」を完全には否定できませんが、やはり私は現実にはそれは無いだろう、と思います。
>上記のような発言を見ると、チンパンやネアンデルタール人はそれ以上の進化の可能性が無いと言っているように見えてしまいます。我々のご先祖様が 登場しなかったらネアンデルタール人も文明を開化させ、世界中に進出したかも知れませんし、ヒトが占めているニッチが何らかの原因で空いてしまえば、チン パンや他の動物がその位置を占めるようになるかも知れません。
上記私の書き込みは、現実の経過をそのまま述べただけです。
ネアンデルタールは現実に絶滅しているし、その要因は色々有るでしょうが、上記要因もその一つでしょう。taさん、それでも「見解の相違」になりますか?
チンパンジーと石器との関係も、上記フレーズを読んで頂ければ分かる通り、「現実」を踏まえての記述です。そしてその理由も、私なりの根拠も具体的に挙げて説明している積りです。
「我々のご先祖様が登場しなかったら」とか「ヒトが占めているニッチが何らかの原因で空いてしまえば」とか、「若し...たら・れば......」の仮定の文脈での話をした訳では有りません。
そもそもそんな仮定の話に、殆ど意味は無いと私は思いますけど。
「若し」の話をするなら、これだけ地球全域を占拠している人間が、「若し」居なくなれば、そりゃ色々な動物がその位置を占めるようになるでしょう。
しかしそのことと、その動物たちが人間並みの文化や社会を作ることとは、全く別のことです。
アフリカの森の中での生活に特化したチンプやゴリラが、人間が居なくなったからと言って、その森を離れて品川やニューヨークのビルに住むことはないでしょう。マッ、これは例えばなしですが。
最後に一つだけ。これは間違いなく「見解の相違」になると思いますが.........、
私は人間の「言語」「道具」「概念的思考」「社会」が、時間さえ与えられれば自然に獲得できるような、そんな簡単なものだとは思っていません。その点で「人間社会」は、遺伝子に密着した動物の群れとは質的な違いが有ると思っています。
700万年前に戻って、もう一度「ヒト」をやり直しても、おそらく今の人間社会はここに無いでしょう。
何度も書いていますが、今我々はそう言う道具や言葉を使い、社会の中で活動していることを当たり前だと思っていますが、動物全体からみればこちらの方が異端中の異端だと言うことです。
アフリカの森の中に残って、そこでの生活に特化したチンプやゴリラが、今更直立二足歩行で歩く必要もないだろうし、固い木の実を割る以上の必要に迫られて石器を進化させる必要も無いでしょう。木の上では重い石器も持て余すでしょうしね。
群れを作らないテナガザルやオランウータンは勿論、ハーレム単位のゴリラ、複雑な階層性を持たないチンプの群れで、今彼らが持っている以上の「コトバ」も発達する余地は無いでしょう。新しく獲得した経験は身ぶりで伝わっています。
そう言うことを根拠づける為に、有る程度確立されていたヒトの石器文化オルドワンでさえ、100万年の長きに渡って固定化していたこと、脳容量の点で現代 人を凌ぐネアンデルタール人のムスティエ石器文化でさえ数万年、十数万年の長きに渡って進化が無く固定化していたこと。その理由は彼らの言語が未発達で、 抽象的・概念的思考を持ち得なかったこと、等を挙げた訳です。
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