国分寺崖線の終焉、田園調布周辺(工事中)
崖線の地形を顕著に示す田園調布付近
「田園調布に家が立つ」のフレーズで、高級住宅地の象徴として知られる田園調布。同時に国分寺崖線が多摩川に切れ込む最終の地として、地形的にも非常に特徴のある場所でもある。
※ 国分寺崖線の最終地としては、大田区田園調布を経た、同区嶺町辺りとされている。
地形図
下末吉面
地形図を見ると分かるのだが、田園調布一帯が周りより高くなっている。下末吉面と呼ばれる、武蔵野台地でも古い地層で、海から陸になった後、古多摩川の浸食を免れて後に残った高台と言うことらしい。多分地盤もしっかりしているのだろう。流石高級住宅街である。
この台地をえぐるように、田園調布駅から多摩川駅を経て多摩川の丸子橋に至る、東急東横線沿いが谷状になっていて、最も低い東急東横線の線路とその直ぐ西側の台地とは高いコンクリートの壁で区切られている。
ここに川が流れている形跡はなく、谷の形成過程は私には分かないが、若しかしたら(全く当てにならない私の妄想を働かせると)多摩川が扇状地を造る際の土砂が、下末吉面の高台を回り込んで反対側に堆積し、その間が谷になったのか?
この谷を挟んで、多摩川駅の東側には「田園調布せせらぎ公園」、西側に「多摩川台公園」となっている亀甲山が立ちあがっている。
亀甲山
田園調布から続く下末吉面の南端に亀甲山(かめのこやまと呼ぶようだ)と言う「山」が、多摩川にせり出す形で位置している。10基の大小古墳が有って文化的にも貴重な場所であると共に、南側が多摩川に落ち込む形で多摩川との大きな高低差を作っている。多分国分寺崖線全体を通して最大の高低差でもあるだろう。それによって多摩川方面への素晴らしい眺望が得られ、山全体が多摩川台公園として整備されている。
亀甲山の東南端、丸子橋の近くには浅間神社が立っている。
田園調布駅
東急東横線を挟んで西側から東側を見たところ。東急東横線を境に東側が低くなっているのが分かる。
西側広場
写真正面奥に、道路が放射状に広がって、高級住宅が立ち並んでいる
広場に立つ、田園調布の由来の碑
放射状に広がる道路の1本
個人の住宅を撮るのも憚られるので、関心の有る方はGoogle Mapのストリートヴューででもご覧下さい。
田園調布駅、東側
田園調布駅から南側
写真右奥に田園調布駅、手前が南側で多摩川に繋がっている。
駅から南に下がるに従って谷のような地形となる。東急東横線は谷の一番底を走る形になっていて、東側との高低差が分かると思う。
多摩川駅
田園調布駅から南に1駅目。
この玉川駅の左右両側に、崖線の特徴を非常によく表した二つの公園が有る。
田園調布せせらぎ公園
写真は、公園の東門
坂を上った多摩川駅の反対側に有る。場所は高い位置だが、下の公園案内図では一番下のところ。
公園内は非常に高低差が顕著
滝
崖線に湧水は付き物だが、この滝はおそらく循環させているんじゃないかな。
滝の下の池
公園内の湧水池
写真は第2湧水池
水路
ところどころに小さな湧水が
多摩川台公園
次に東急東横線を挟んで反対側の多摩川台公園。ここは亀甲山(かめのこやまと呼ぶらしい)に整備された公園で、亀甲山古墳群でも有名な場所。
亀甲山から東側を見る
東急東横線を挟んで更に前方、田園調布せせらぎ公園の高台が見える
両方の崖に挟まれて、田園調布から多摩川駅に掛けて窪地となっている。しかしこの後見るように、この窪地から見ても、多摩川は更に相当下をながれている。
亀甲山から多摩川方向を見る
展望台から多摩川の風景
亀甲山(多摩川台公園)山頂部
多摩川側に降りる階段
高低差
亀甲山から多摩堤通に降りる。高低差が分かって貰えると思う
多摩堤通り
亀甲山から下りて、多摩堤通りに出る。中央を流れる側溝は丸子川。多摩川はこの直ぐ右下。
多摩川との高低差
亀甲山と道路、更に道路と多摩川との高低差。
浅間神社
多摩川台公園に続く台地南西端、丸子橋近くに立っている。
>丸子川が多摩川に注ぎ込む場所でもある。
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