渋谷川-2(渋谷川源流-1)

 

渋谷川本流の源を探る

渋谷川は何本かの支流が有る。地形図を見て頂ければ分かることだが、武蔵野台地の終端部、山の手台地と呼ばれる地域は細かい谷が鹿の角のように枝分かれして入り組み、非常に複雑な起伏を見せている。特に渋谷の周辺は顕著だ(下掲地形図参照)。その谷には大抵大小の湧水(谷地型湧水)が見られ、その湧水の流れが又谷を削って、現在の地形を作っている訳である。
渋谷の周辺は、今は既に涸れているものも含め本当に湧水、湧水跡が多い。谷底の街とそれに連なる鹿の角の谷故だろうと思われるが、基本的に丘の上に開けた新宿には見られない現象だろう。

本流と支流

渋谷川は全長11Km、その端緒は新宿御苑の池からの流れとされている。流れに沿って何本もの支流が流れ込み、新宿区、渋谷区を、上流部は暗渠で流れ、渋谷区の宮益橋から開渠となって港区で東京湾に注ぐ。上流部だけでなく中・下流域にも幾つかの小流や用水等が合流し、天現橋から下流は古川と名前を変える。

支流の主なものとして、明治神宮、清正井に端を発するもの、「春の小川」に歌われた河骨川、渋谷川最大の支流、宇田川、等などで、ごく一部を除き現在全て暗渠となっている。その様子はリンク先を参照して下さい。

今回は渋谷川の本流とされているかっての流れを、源流とされる新宿御苑の周辺その源流から辿ってみた。
なお今年夏は(2014年)は時ならぬデング熱発生の影響で、御苑内部には入れなかった。

 

地形図

クリック、拡大表示でご覧ください。

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撮影Map 

クリックするとGooglemapと連動して表示されます。 (2018年、突然Googlemapでの表示が不調となり、解決の方法も有りません。しかしmap上の位置関係は判別できますので、引き続きそのまま表示します)。

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天龍寺

新宿四丁目に有る天龍寺に、かって湧き水が有って、今の新宿御苑に流れ込み、渋谷川の源流の一つとなっていたそうだ。しかし現在その湧水地は姿を見せていないようだ。

門と本堂

天龍寺は徳川家とも所縁のある格式のあるお寺らしい。確かに門構えは中々の物。

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本堂脇の窪地

湧き水有るところ大抵の場合そこに窪地が有る。本堂の脇にそれらしい窪地が有ったが、今はコンクリートで覆われているようだ。中に立ち入ることも出来ないので外からかっての雰囲気だけでも感じてきた。

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天龍寺裏

写真右、天龍寺の墓地、正面に行くと新宿御苑。
ハッキリした痕跡は見えないが、位置的にはこの辺に天龍寺の池から新宿御苑に繋がる水路が有ったのではないだろうか。

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玉川上水余水吐

渋谷川源流は新宿御苑だが、そこからの流れに玉川上水の余水が主要な水源として加わっていた。余水吐(よすいばき)と呼ばれる。
羽村堰から約43Km武蔵野台地を流れて来た玉川上水が、四谷大木戸の水番所(現在四谷四丁目)で、木樋や石樋で地下を通り市中に配水されていた。その余水を流すもので、渋谷川の主要な水源だったと言える。かっては水車営業もされていたようだから水量もそうとうなものが有ったのではないだろうか。

玉川上水の碑

新宿御苑大木戸門脇の四谷区民センター(水道局新宿営業所も入っている)敷地に、四谷大木戸跡の碑と共に立っている。写真右が四谷区民センター。
渋谷川に繋がる玉川上水余水吐はこの裏から始まっている。

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四谷区民センター裏側

余水吐はここから始まる。

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玉川上水余水吐

少し下流側から四谷区民センター方向を望む。

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下流方向

かってのこの水路沿いに道は無いので、降りて中を歩く。
写真右側は新宿御苑の東端。下は落ち葉などでフカフカしている。

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新宿御苑も新宿のど真ん中のオアシスだが、こんな都会離れした風景も残っているんだねぇ。

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途中で地上の生活空間と同じ高さになっている場所が1ヶ所。ここは私有地のようだ。駐車場への出入りに柵が有る。

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井戸か?

駐車場脇の萱ぶき小屋。井戸のような感じだったが柵が有って確認は出来なかった。

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行き止まり

大京町交番前の信号付近で外苑西通りにぶつかり、ここで行き止まりとなる。
水路はここで右に曲がり外苑西通りをくぐって抜ける。

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道路にぶつかり、右折

左側は外苑西通り。

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中の様子

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外苑西通り池尻橋の上から

一旦地上に上がり、上から望む。

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沖田総司逝去地

又この辺はかっての新撰組の沖田総司が療養し亡くなった地だそうだ。歴女一番人気。

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多武峯内藤神社と水車跡

池尻橋から地上を少し逆戻りして多武峯内藤神社に行く。小さな神社だが内藤新宿の地名の由来ともなったいきさつに絡む駿馬塚が有ったり、三菱鉛筆の前身となる場所だったりで中々捨てがたい。

ここに渋谷川(玉川上水余水吐)の流れを利用した水車が有って、黒鉛を細かくするのに使われていたと言う。ここだけでなく余水吐には何ヶ所か水車営業に使われていたそうだ。

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駿馬塚

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大京町交番

再び外苑西通り脇の池尻橋に戻り、写真は大京町交番。完全に渋谷川跡の水路の中に建っている。

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外苑西通りをくぐる渋谷川

大京町交番を超えて、少し先で外苑西通りの下をくぐり、道路の左側に出る。

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外苑西通りを抜けた渋谷川

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ここで完全に行き止まり
渋谷川は外苑西通りに沿って右側にカーブしている模様。

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渋谷川の痕跡を見失う。外苑西通りに出る。右側の木立は新宿御苑。

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新宿御苑からの渋谷川

外苑西通りから細い道を右側に入る。
写真右が新宿御苑。左側は某巨大宗教団体の施設。

玉川上水の余水吐とは別に、新宿御苑内の下の池からの流れがこの辺から出て、左側、宗教団体の建物敷地を通っているとのことなのだが、ハッキリそれと分かる痕跡は無かった。

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再度外苑西通りに出る

渋谷川の痕跡は見えないが、この外苑西通りが回りの地形の谷底に沿って続いていることが分かる。
前方の橋は千駄ヶ谷駅の前から国立競技場の脇を通っている都道414号線。左からバスが降りて来た。高低差を利用した自然の立体交差のようだ。

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明治公園

外苑西通りの沿って細長く続く公園。渋谷川暗渠はこの公園の下を通っている筈。

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谷底の地を歩く

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渋谷、キャット通り方向に曲がる渋谷川

この辺が左右、前後とも一番低い地点。ここで渋谷川は右に、渋谷方向に曲がる。
ただ同じような路地が並んでいてどれが暗渠道なのかハッキリしない。多分この通りだろう。

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