谷戸川・丸子川番外-ハケに立つ文化財
国分寺崖線に立つ、二つの文化財
丸子川と谷戸川が合流する岡本地内に二つの文化財が有る。
静華堂、静嘉堂文庫美術館とその周りの静華堂緑地。及びその一環の岡本公園。
もう一つは世田谷区指定の有形文化財、小坂家別邸。
下の地形図を見て貰うと分かるように、静嘉堂の南側は国分寺崖線が落ち込む崖が連なっていて、南に面して眺望の広がる高台が続く。同時に北側もまた、谷戸川が刻んだ谷が続く。つまり南に面しながら三方への眺望が開ける高台。
権力者や富豪が邸宅用としてこんな立地を見逃す筈がない。三菱財閥の第2代総帥岩崎弥之助(号・静嘉堂)もその一人。
地形図
クリックするとGooglemapと連動して表示されます。 (2018年、突然Googlemapでの表示が不調となり、解決の方法も有りません。しかしmap上の位置関係は判別できますので、引き続きそのまま表示します)。
下山橋
丸子川に掛る下山橋。ここから国分寺崖線に踏み込み、二つの施設に向かう。
写真右端に小坂別邸の、ハケ下からの入り口の門が見える。
岡本静華堂はその直ぐ先、道なりに左側を進んだ反対側に正門が有る。
岡本静華堂文庫・緑地
Wikipediaによると
静嘉堂文庫(せいかどうぶんこ)は、東京都世田谷区岡本にある専門図書館及び美術館。日本および東洋の古典籍及び古美術品を収蔵する。三菱財閥の第2代総帥岩崎弥之助(号・静嘉堂)・第4代総帥岩崎小弥太父子の所有した庭園と遺品の古典籍・古美術コレクションを基礎として発足した財団法人静嘉堂の運営で、東京都世田谷区岡本の岡本静嘉堂緑地にある。
数多くの貴重な古典籍と古美術品を収蔵しており内外の古典籍を研究者向けに公開する私立の専門図書館であると同時に、併設する静嘉堂文庫美術館を通じて収蔵品を広く一般に公開する美術館活動を行っている。事業主体は、公益財団法人静嘉堂。
となっている。
私が行った日(2013/9/21)は工事か何かで、文庫、美術館は休館になっていたが、周囲の緑地には立ち入って散策することが出来た。
丸子川と谷戸川の谷に挟まれた、ハケの高台―静華堂緑地
静嘉堂文庫と周囲の緑地は、南に国分寺崖線の崖、北側に谷戸川の谷が切れ込み、その間に挟まれたハケの台地上に有る。ハケ上は松や雑木の鬱蒼たる林が広がり、その中に散策路が整備されていて、岩崎家の廟所もその緑地内に立っている。
ハケ下には付き物の豊富な湧水が、南側にも北側にも見られ、作庭に必須なアイテムとなっている。
岡本公園
静華堂緑地の南側のハケ下、丸子川に沿って岡本公園が整備され、湧水や民家園が見られる。
この岡本公園も含め、元々は静華堂・緑地と一体のものだったようだ。
正門
下山橋から昇ってくると静華堂の正門が有る。この写真は別の日の撮影で、月曜日だったので休館。門は締まっていた。
谷戸川に掛かる紅葉橋
正門を入ったところ。前方谷戸川に掛る紅葉橋。静嘉堂文庫・緑地は突き当りを右に曲がってハケの上に出る。
橋からの谷戸川上流方向
ハケ下には湧水
ハケの上
崖線の上に美術館等が立っている。横長のパノラマになっていますから、スクロールしてご覧下さい。
岩崎家廟所
灯篭
灯篭の間に、石段が下に続いている
回りは鬱蒼たるハケの森
こちらは北側(谷戸川方向)の崖
こんな松、初めて見た
丸子川側
ハケの下に岡本公園が広がり、脇を丸子川が流れている
ハケ下の岡本公園
元々は静嘉堂文庫・緑地と一体のものだったようだ。
民家園
岡本公園の一隅に有る「民家園」
小坂家別邸
静嘉堂程の規模には及ばないが、直ぐ近くにこれも国分寺崖線の高低差と、ハケの森・ハケの湧水の風情を活かした文化財が有る。
ハケ下の入り口
下山橋から直ぐのところに立っている。
ただこれが何の施設・建物なのか、注意書きだけは有るものの何も書いていない。「何かな?」と分からないながら入ってみた
林の中に遊歩道
最初はハケの公園か?と思ったが
ハケに付き物の湧水
崖線を上がってゆくと建物が見える
ただしこの道は立ち入り禁止になっていた
門をくぐって
旧小坂家住宅(別邸)
玄関から
建物の中も立ち入り自由だし、頼めば係員が説明してくれるようだ。
三脚が使えないので、暗い邸内での撮影は無理だった。
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