権力の丘-3(目白台周辺)
目白台に点在する権力の丘
1、2 で見たように、目白台には半径およそ4~500メートルのエリアに本当に権力の館と庭園が密集していた。
次にそこからやや離れて(と言ってもそんなに遠くない範囲)点在する、権力の館と庭園を見てみよう。いずれも例外なく丘の上或いは丘と谷を繋ぐ斜面にある。
撮影Map
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地形図
クリック、拡大表示でご覧ください。
おとめ山公園
おとめ山公園はJR山手線高田馬場駅から新目白通りを西側に少し行った下落合二丁目にある。いわゆる落合崖線の斜面に広がる。
江戸時代この周辺が将軍家の鷹狩りや猪狩りの狩猟場であり、一帯は立ち入り禁止とされ、「御留山」と呼ばれていた。だからおとめ山公園は「乙女山公園」ではない。
明治時代この地を、近衛家、相馬家が所有したらしいが、その後国有地、東京都、新宿区等の変遷を辿る。
落合秘境
第二次大戦後、国有地として荒れ果て、国家公務員住宅建設予定地となったが、「落合秘境」と呼ばれる程の自然を残して欲しいとの近隣住民の要望で、公園として整備されたそうだ。
確かにそれ程広大とは言えない公園だが、落合崖線の起伏に富んだ敷地に落葉樹が生い茂り、秘境にやや近い雰囲気も感じられる。
見晴らし台からは高田馬場の街越しに新宿新都心を一望することが出来るそうだが、残念ながら今回は行かなかった。
東京名湧水57選とホタル
武蔵野台地の崖にはお約束の湧水が付きもの。ここの斜面からの湧水も東京の名湧水57選に選ばれているそうだ。又この水を利用してのホタルの養殖がおこなわれていて、毎年7月にはホタル観賞会が開催されているそうな。
湧水と池
ホタルの養殖
甘泉園
目白崖線・目白台とは、神田川を挟んで反対側の西早稲田にある。目白崖線程ではないにしても、やはり神田川に落ち込む斜面に広がる。
当地から湧き出る湧水がお茶に適していたことから「甘泉園」と呼ばれていたらしい。
なお、詳細は下の案内板参照のこと。
全部湧水ではなく、おそらく一部循環させているのではないか、と思われるが、水は結構きれい。
早稲田大学と大熊庭園
大隈重信も、参議兼大蔵卿、外務、農商務、内務大臣などを歴任、第8・17代の内閣総理大臣も務めた、文字通りの「権力者」。又、早稲田大学の創設者にして初代総長でもある。
大隈庭園は早稲田大学に隣接した、かっての大隈重信の邸宅跡。
同じ明治の権力者、山形有朋の邸がある目白台からすれば、この地はやや低く、見下ろされる位置にあると言える。
早稲田大学キャンパス
小さくて見にくいが正面奥に大隈重信銅像が立っている。
大学に隣接しての、大隈庭園
ただ今回入園不可になっていて入ることが出来なかった。塀越し或いは柵越しの撮影。
鳩山会館(音羽御殿)
文字通りの権力の館。
鳩山家は代々総理や国務大臣、衆院議長等を歴任している。鳩山邸も又、角栄邸とは違った形で日本政治の舞台裏となってきた。
アプローチ
音羽通りに面して入り口が有る。ここからつづら折りに権力の丘まで坂を登る。
鳩山会館
建物の中はあまり興味が無かったし、入館料(大人600円)も必要なので入らなかった。
帰り道
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