野川-5(野川に注ぐハケ下湧水群巡り)

 

野川に並行してのハケ下湧水群

東京経大新次郎池、貫井神社弁天池、蹌踉泉園、野川公園自然観察園の湧水

元町用水合流から野川公園までの野川の姿は「野川-4」参照のこと。
この区間は国分寺崖線の姿が非常にハッキリ刻まれている場所で、それだけに上掲「野川-4」と並行して崖線からの「ハケの水」が集中している。

 

地形図

nogawapark_tikeiz.gif

 

 

撮影データMap

「野川-4」と共有

nogawa2_gps.jpg

 

    

 

 

東京経済大学、新次郎池

鞍尾根橋

この鞍尾根橋の左側に、東京経済大学の脇を通る長い「くらぼね坂」が続く。くらぼね坂の上り口手前を少し左に入った東京経済大学敷地に、野川源流の一つ「新次郎池」がある。

to_nogawapark-13.jpg

 

くらぼね坂

左側、森を隔てて東京経済大学。
写真中央奥に「くらぼね坂」の由来の碑が立っている。

to_nogawapark-14.jpg

 

くらぼね坂、名前の由来

今の道路は自動車の往来の為も有って経路を長くして勾配を緩やかにしている。かってはもっと急峻な坂だったのだろう。国分寺崖線の特徴をよく表している地名である。

写真右側のコンクリートブロック下に、新次郎池からの水路が始まり、野川に注ぐ。

to_nogawapark-16.jpg

 

新次郎池

新次郎池は一般に開放されている。入り口は坂を下りた、通常無人の入り口(南門だったっけ?)から入れる。

to_nogawapark-17-2.jpg

 

ハケ(国分寺崖線)を背に、新次郎池

自由に出入りできるのは良かったが、蚊の多さとしつこさには閉口した。8月は梅雨でもないのに雨続きであちこちに水たまりが残ったせいかも知れない。代々木公園の蚊が元でデング熱が発症したりしているので、今年は蚊の当たり年かも知れない。

to_nogawapark-18.jpg

to_nogawapark-22.jpg

 

湧水元

池に注ぎ込む湧水は4つ有るとのことだった。数えてみたら3つしか確認できなかったが、池の出口にも一つ見えた。
季節的な要因が大きいのだろうが、湧水量も結構豊富。

to_nogawapark-19.jpg

to_nogawapark-20.jpg

to_nogawapark-21.jpg

 

池からの出口と水路

通路の橋の下を通って流れとなる。この出口にも湧水が見られた。

to_nogawapark-23.jpg

to_nogawapark-25.jpg

 

くらぼね坂の道路にでる水路

ここで東京経大の敷地から、くらぼね坂の沿いの水路に出る。

to_nogawapark-26.jpg

to_nogawapark-15.jpg

 

前方、鞍尾根橋、水路は写真右側

to_nogawapark-27.jpg

 

野川合流

鞍尾根橋の下で、新次郎池からの湧水が合流する。
ハケシタ湧水は季節によって湧水量の違いが顕著。今回は梅雨明けだったので比較的豊富だった。昨年3月(冬晴れ後の時期)に歩いた時には流量は皆無だった。参考までにその時の写真も掲載しておく。

to_nogawapark-32.jpg

 

※ 2013年3月10日(冬晴れ明け)の状況

to_nogawapark-32-2.jpg

 

 

    

 

貫井神社の湧水

弁天橋

鞍尾根橋から2本目、弁天橋。この橋の北側(写真左)約50メートル程の所に、野川源流の一つ貫井神社の湧水が有る。
元々貫井神社の湧水を「貫井弁財天」として祀ったのが、この橋の名前の由来だろう。
弁財天は元々インドの河紳に由来していて、日本でも水や水辺に関係する場所に祀られていることが多い。貫井弁財天も然り。

to_nogawapark-37.jpg

 

貫井神社

貫井橋から50メートル程、国分寺崖線を背に貫井(ぬくい)神社。ここの湧水も野川源流の一つ。
かって豊富な湧き水が涸れることなく、「黄金井(こがねい)」と呼ばれたことから、小金井地名の由来となったとのこと。

to_nogawapark-38.jpg

 

貫井プール

1923年(大正12年)~1975年(昭和50年)、貫井神社付近にこの湧水を利用した50メートルプールが有ったんだそうだ。その石碑が写真右側の「貫井プールの碑」。
それにしても冷たかっただろうな。

to_nogawapark-46.jpg

 

本殿、ひょうたん型の池、神橋

to_nogawapark-39.jpg

 

ハケ下から湧き出す清水

to_nogawapark-41.jpg

 

池に注ぎ込む湧水

ここも前回(昨年3月)に比べれば、水量の差は歴然。

to_nogawapark-45-2.jpg

 

 

※ 2013年3月3日の状況

to_nogawapark-40.jpg

 

国分寺崖線と八雲神社

貫井神社と隣接して崖線上に八雲神社がある。崖線に湧水は付き物。湧水のあるところ神社・仏閣が集中している。

to_nogawapark-43.jpg

 

境内外の滝と池

to_nogawapark-44.jpg

 

境内前の流れ

上の写真の池と繋がって、境内の前を右に流れて行く。途中境内の池からの流れも加わる。
おそらく野川への放水路は2本有るようだ。1本は上の写真の池辺りから、もう1本はこの流れを右に行った先と思われる。

左に「貫井プールの碑」

to_nogawapark-45.jpg

 

野川への合流

弁天橋を挟んで放水路が二つ開口していた。どちらも結構な水量が有ったから貫井神社からのものだと思われる。神社からの放水路が2本有るのではないか、と判断した所以。

to_nogawapark-35.jpg

 

下流側

to_nogawapark-49.jpg

 

 

滄浪泉園の湧水

貫井大橋と蹌踉泉園

貫井橋を通る新小金井街道を北(崖線方向)に約200メートル。崖線をくり抜くトンネルの脇に滄浪泉園が広がる。

to_nogawapark-52.jpg

 

滄浪泉園入口

通常、入園料100円なのだが、「避暑にお出かけ下さい」とかで、9月いっぱい無料だった。
滄浪泉園の入り口は崖線(ハケ)の上に有るが、野川の水源である園内の湧水と池はハケの下に広がる。典型的な「ハケの水」。

to_nogawapark-54.jpg

 

石畳を下ってハケ下へ

to_nogawapark-55.jpg

to_nogawapark-56.jpg

 

湧水と池

東京経済大学新次郎池もそうだったが、蚊の多さには閉口した。管理人さんも「今年は蚊が多いので気を付けて下さい」と言っていた。

to_nogawapark-57.jpg

 

湧水源の一つ

to_nogawapark-58.jpg

to_nogawapark-59.jpg

to_nogawapark-60.jpg

to_nogawapark-62.jpg

to_nogawapark-61.jpg

 

園内から出る流れ

ここから暗渠で野川に通ずる。

to_nogawapark-63.jpg

 

滄浪泉園からの、野川への放流口

季節がら水量も豊富で、子供たちの格好の遊び場になっていた。

to_nogawapark-65.jpg

 

 

 

野川公園自然観察園の湧水

小金井街道に掛かる新前橋を渡って1キロほど、西部多摩川線を挟んで、広大な武蔵野公園と野川公園が隣接して、野川沿いに広がる。
下流側の野川公園には、自然観察園が有って慎重な管理のもとハケ下湧水群と遊水池を観察できる。夏には蛍も見れるようだ。
この湧水群も野川の有力な水源の一つ。
入園は無料だが、環境保全の為フェンスで囲まれて出入り口は1ヶ所。

自然観察園出入口

※ 2015/11/22 撮影

to_nogawapark-151122-1.jpg

 

to_nogawapark-92.jpg

to_nogawapark-93.jpg

 

ハケの森に広がる観察園

園内は湿原状態で木道が整備されている。

to_nogawapark-94.jpg

 

湧水

崖線脇に幾つかの湧水。

to_nogawapark-95.jpg

to_nogawapark-96.jpg

to_nogawapark-102.jpg

to_nogawapark-103.jpg

 

保護区

ホタル保護か、遊水地保護か、ここはフェンスで仕切られていて中に入れない状態になっていた。フェンスの上から撮影。

to_nogawapark-98.jpg

 

野川への放水路

下流からの眺め。自然観察園から出て野川の土手をくぐり、野川に注ぎ込む湧水。

to_nogawapark-100.jpg

 

土手に染みだす水

直ぐ左側は国分寺崖線。土手からも湧水が染み出していた。

to_nogawapark-101.jpg

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://y-ok.com/mt-tb.cgi/795

コメントする

INDEX

You Tube 動画

比較的最近始めたContentsです



岐阜に移住・拠点にして


岩と清流・歴史と文化の地、岐阜を拠点に


木曽川水系

飛騨川水系

長良川水系

歴史の街並み

つわものどもが夢の跡

安曇野に身を委ねる

陸奥(みちのく)紀行

酒田山居倉庫、十和田・奥入瀬、酸ヶ湯、仏ヶ浦、本州最北端大間、恐山、尻屋崎、五所掛け温泉、八幡平、玉川温泉、乳頭温泉、角館武家屋敷、銀山温泉、山寺、裏磐梯、五色沼・檜原湖、大内宿
出羽三山神社、月山弥陀ヶ原、十二湖・日本キャニオン、竜飛崎、八甲田田代平湿原、蔦沼、奥入瀬渓流

武蔵野と水辺


「舞台は武蔵野」 - 全てはここに

「関東平野・武蔵野」私的覚書 - 鵜呑み厳禁

母なる川、多摩川の風景

奥多摩・御岳

多摩川上総層群

玉川上水

武蔵野の地形地質との折り合い、奇跡の43Km

野火止用水 - 知恵伊豆、最初からの本命?

千川上水

水道道路ー都会を貫く直線道路

国分寺崖線

野川 - 武蔵野の湧水を集めて

仙川 - 野川最大の支流で水のミステリーの中心

深大寺周辺 - 国分寺崖線の奥座敷

中仙川緑道と入間川

矢沢川-九品仏川斬首で出来た等々力渓谷

六郷用水(次大夫堀)・丸子川

丸子川支流-谷戸川

立川崖線と青柳断層

ハケの清水と府中用水

残堀川

立川崖線終焉

南北崖線軸と山の手台地

皇居

渋谷と渋谷川

目黒川水系

神田川水系

杉並地内「暗渠の迷宮」を辿る

呑川水系

石神井川水系

山の手台地 Others

武蔵野台地北縁

落合川(黒目川支流)


その他