善福寺川-1(善福寺池)
善福寺川-善福寺池を水源とする神田川水系
善福寺池
善福寺の名の由来は、池のほとりにあった寺の名前に由来しているが、江戸時代に廃寺となっている。また、ややこしいが近辺に「善福寺」という名の寺が現在 あるものの、これは福寿庵という元々違う名前だった寺で、後年地名をとって改名した物であり、池の名前の由来にはなっていない(Wikipediaより)。
善福寺川の水源
善福寺池は、井の頭池、三宝寺池(石神井公園)と並び、武蔵野三大湧水池の一つ。上の池、下の池に分かれ合わせて善福寺公園として市民の憩いの場となっている。
池の水源は上の池西端から湧き出ている遅之井の湧水で、これが善福寺川の源流となっている他、池の直ぐ南側にある東京水道局杉並浄水所ではこの湧水を浄水し、水源の一部としている(Wikによると23区内で、井戸が水道の元になっているのはここだけとのこと)。
地形図
クリック、拡大表示でご覧下さい。
撮影Map
クリックするとGooglemapと連動して表示されます。
2018年、突然Googlemapでの表示が不調となり、解決の方法も有りません(Googleの仕様変更かも)。しかしmap上の位置関係は判別できますので、引き続きそのまま表示します。
上の池、下の池
善福寺池は北西側から南東側に掛けて、上の池・下の池とが有り、バス通りの道路によって二分されている。
写真は下の池方向。
上の池
内田秀五郎像
上の池入り口近くに建っている。
かっての井荻村・井荻町の長であり、様々な施策により地元に貢献した人物らしい。
谷地形
善福寺池は武蔵野台地に切れ込んだ谷地にある。奥に行くに従って周囲は崖状の台地となる(地形図参照)。
弁財天
上掲「遅野井の由来」にも記されている善福寺弁財天。
頼朝の創建とされているが、それにしては質素。池の周りを早朝散策している人達が、ここで立ち止まって参拝していた。
Google mapでは、市杵嶋神社となっていた。前に来た時にはここに橋が掛かっていたと思うが………。
遅野井の滝
善福寺池、善福寺川の源流とも言える。上の池の西端に近い位置から湧き出して池に注いでいる。但し現在はポンプアップによる地下水。
上の池と下の池の間にもう1ヶ所水の供給が有るが、これもおそらく地下水のポンプアップだろう。地下水の汲み上げは1日2000㎥だと言う。
湧水の決まりごと、崖下
武蔵野の湧水は殆ど決まって崖を背景にした所で湧き出している。ここも例外ではない(地形図参照)。
なお、湧水には「崖線タイプ」と「谷地タイプ」があるが、善福寺池を含む武蔵野三大湧水池、或いは落合川源流の南沢緑地等は谷地タイプであり、殿ヶ谷戸庭園、野川公園自然観察園、深大寺、大蔵三丁目公園等の湧水は崖線タイプとなる。
ラクウショウ(ヌマスギ)
その名の通り湿地帯に生え、酸素を得るための気根を地上に出す。
渡戸橋
上の池から下の池への水路に掛かる。
前に来た時には鬱蒼とした雰囲気だったが改装中のようだ。親水公園風になるのかな。
上の池と下の池との通路
下の池
ここにもラクウショウ(ヌマスギ)が、しかし気根は多くなく、見逃してしまいそう。
湧水?
当然ポンプアップによる地下水か、或は循環させているのか。
脇に水管理の設備のようなものが。
池に流れ込む。
敢えてそうしているのだろうが、上の池と違いヨシのようなものが繁茂していて、より「野性的」。
池尻、そして善福寺川へ
善福寺川最大の「源流」千川上水からの水
1989年(平成元年)から、ここに千川上水からの水が流れ込む。現在千川上水の全量がここに放水される。日量10000㎥とのこと。善福寺池も現在は殆ど全量、ポンプアップによる地下水で日量2000㎥。
つまり現在、善福寺池を差し置いてこの千川上水からの放水が善福寺川最大の「源流」と言うことになる。なお池でなく出口に排水しているのは、千川上水の高度処理された再生水によって、池が冨栄養化となることを避ける為。
美濃山橋
善福寺池を出て、善福寺川最初の橋。写真は下流側から。
大きく口を開けているのは雨水などの排水口か?
善福寺川START
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