府中用水-多摩川取水から谷保天満宮まで
府中用水
府中用水、始まりと終焉
立川から調布に掛けての、歩いていると、至る所に府中用水が姿を現す。
府中用水の始まりはこのページの直ぐ下に掲載の、日野橋下流の多摩川からであり、その最終はおそらくこちらの調布排水樋管だと思われる。しかしその途中は至る所で分水を繰り返し、網の目のように入り組んでいて、到底全てを回ることは困難。
今回、始まりと終わりを一応確認できただけで良しとしよう。
地形図
クリック、拡大表示でご覧ください。
撮影Map
クリックすると、Googlemapと連動して表示されます。
多摩川からの取水
農繁期だけの取水
府中用水は多摩川から引きこんだ、基本的には人工の灌漑用水である。毎年農作業の始まる5月中旬頃、多摩川と根川からの取水が始まり、農閑期の秋・彼岸の頃取水がストップする。その管理・調整は緑川排水樋管で行われていると思われる。
農閑期、水量は少ないが逆に水はきれい
農閑期の秋から春先は、多摩川からの取水は止まる訳だが、立川崖線、青柳断層からの、矢川、ママ下湧水、及び谷保天満宮などからの豊富な湧水の流れ込みは引き続き維持される。多摩川からの取水が止まった後の方が、水量は少ないが清水だけが流れて、府中用水の水質はきれいだと言う、不思議な流れである。
※ 多摩川取水の有無、比較はこちら。
多摩川からの取水口
立川通り日野橋の少し下流に府中用水の取り入れ口がある。
玉川上水の羽村堰のような、特別な堰はない。回りも萱や雑草で近づきにくい。「蛇(マムシ)に注意」と言う看板も有って、雑草を踏み分けて流れを辿る勇気は無い。
日野橋からの取水口
やや上流、日野橋上からの多摩川本流(右)と、府中用水取水口(左)
ここから下流は藪で辿れない。マムシとの遭遇も怖いし。
立川公園脇から
隣接する立川公園の脇に細い踏みわけ道が有って、府中用水の脇に出る。そこから見た府中用水上流方向。冒頭写真に写っているマンションが見える。
根川合流
上の写真の同じ場所からの、根川合流地点。
根川合流はこちらにも掲載。
左からの根川を合流して下流方向
船でも無い限り流れに沿ってこれ以上辿ることは出来ない。一旦立川公園に戻り、道路で迂回する。
根川貝殻坂橋
立川公園脇、根川に掛る橋。根川はこの橋の右側に100メートル弱流れて府中用水に合流する。
この橋を渡り、右に曲がる坂を登り、道は青柳断層の上にでる。
根川貝殻坂橋についてはこちら参照。
緑川排水樋管
根川貝殻坂橋を渡り、青柳断層の上に上がる。200メートル程東南に下ったところに、みのわ通りと直行する形で「緑川排水樋管」がある。
こちらにも書いた通り、みのわ通りは緑川の暗渠が通っているらしい。この緑川排水樋管はその為の排水用施設と言うことだろうが、それだけで無く現在は府中用水の取水管理を主な役割とする施設となっているようだ。
青柳断層から多摩川方向
樋管施設の脇に建つ案内板
下から見る緑川排水樋管
樋管中央(写真では右端上部)はおそらく緑川の排水用水門と思われるが、流れてくる水が無いのだろう、水門は閉じていた。
写真正面樹木の下に、左側から府中用水が流れ込み、樋管施設の下をくぐって右側に流れて行く。左側の流れは多摩川からの取水量を調整して、余水を多摩川に戻しているのだと思われる。
府中用水上流側
水門
ここで府中用水の水量を調整しているものと思われる。
この後樋管施設の下をくぐり、反対側に流れだす。
府中用水下流側
樋管施設を過ぎ、青柳断層の縁を沿う形で府中用水が流れて行く。
ただここからしばらくは流れに沿って歩く道が無い。止む無く、並行して通っている青柳断層上の道を歩く。
※ 全体図
全体の地形と配置が分かりやすいように、Google先生の助けを借りて空中写真を掲載。
下の図には入っていないが、「みのわ通り」の更に北側に矢川緑地が有る。
途中に有る小公園風な施設
ここは青柳断層の上を通る道路。府中用水は左側、断層に沿って下を流れているが、樹木の為見ることが出来ない。
青柳断層と府中用水
断層(写真右)の下に出たところ。国立市泉三丁目付近の橋から見る、府中用水上流方向。
下流方向
ここからほぼ府中用水に沿って歩くことが出来る。この先ゆるく右側にカーブする。
分岐
中央自動車道の手前、府中用水の最初の分岐地点
谷保堰
ここで本流? と支流?戸に分岐する。
このまま真っすぐ右側に伸びて中央自動車道の下をくぐり直進する流れが、幅も広いので一応本流と呼ぶとして、灌漑水として活用されていないらしく、水は滞留し汚い。
左側、中央自動車道の手前を左にカーブ流れは水量と流れが維持されて、用水として現役を果たしている。
本流コース
取り敢えず、中央自動車道をくぐっての直進コースを辿ってみる。
流れは緩く、水もキレイではない。場所的に灌漑として使われていないのかも知れない。
本流は農閑期の多摩川からの通水停止の間、干上がるのだそうだ。
※ 支流の方はその間も、矢川おん出しでの矢川やママ下湧水等の供給を受け、量は減るが通年水は流れている。
日野バイパス
府中用水、このコースは日野バイパス手前でで一旦暗渠となる。取り敢えずここで終了。
右折コース
一旦分岐まで帰り、左側のコースを辿る。
下の写真は国道20号線をくぐる手前での上流方向。この背後で一旦暗渠となり20号線をくぐる。
国道20号線を抜けて
写真は上流方向、開渠として顔を出した府中用水。左側は国立あおいとり保育園。
前方、矢川おん出しが見えて来た
矢川おん出し
矢川おん出しについては、こちら参照。
青柳断層上沿いに流れる府中用水
矢川おん出しを過ぎて、府中用水は青柳断層に沿う形で流れて行く。
二番目の分岐
おそらくそれぞれに分水の名称が有るのだろうが………。
ママ下からの湧水
断層からは所どころ湧水の補給が有る。
ヤクルト本社中央研究所
一旦暗渠に
ヤクルト中央研究所を超えたところで、府中用水は一旦暗渠化する。
このコース、ここでいったん終了。
第三?コース
こちらの分岐からの分水路。
前方中央自動車道手前で左折、少し行った先で中央自動車道の下をくぐり流れて行く。
中央自動車道の下をくぐる
中央自動車道を超えて
前方建物の手前で左にカーブ。
寺の下親水公園
写真右側に公園広場が広がっている。
寺の下親水公園を抜けて
日野バイパスにぶつかり、一旦暗渠に。
このコース、取り敢えずここで追跡終了。
谷保地区を網の目のように流れる府中用水
谷保天満宮に向かう道すがら、あちこちで分水しながら顔を出す府中用水。到底全部は追い切れない。
分水を繰り返しながら
前方、立川崖線のハケの森
ハケの森の下に谷保天満宮が有る。
ここでも分水。
現役の府中用水
東京の水田
こちらに繋がって流れて行く
トラックバック(0)
トラックバックURL: http://y-ok.com/mt-tb.cgi/770
コメントする