契機ー直立二足歩行の契機ーアクア説
アクア説、傍証
- 無毛性(裸のサル)
- 体脂肪(特に新生児)
C型ウイルスと”ヒヒ抗体”
1976年存在を最初に明らかにした、米国メリーランド州ベセスダ、米国癌研究所チーム ―― G・B・トデイロー,C・J・シャー,R・E・ベンヴェニステ。
『ヒヒとその類園主は、他の種にも内在性C型ウイルスをまき散らすと言う点で、霊長類中でも特殊である』
ベンヴェニステとトデイローによる、その後のネイチャー誌のタイトル『C型ウイルス遺伝子の進化 ―― 人類アジア起源説の根拠』
ネイチャー論文の内容
感染性C型ウイルスはレトロウイルスで、感染動物の細胞内でDNAに変換、遺伝子の一部となって子孫に伝わる。
又レトロウイルスは、他の同種内に感染、DNAとなるし、別種に感染することも有る(エイズの例)。
内在性C型ウイルスの元々の宿主はヒヒ。ヒヒの場合そのDNAが遺伝子中に有るのが正常で、既に発症はない。
ヒヒ以外の霊長類に感染した場合、劇症化の可能性が出てくる。
アフリカの霊長類(ヒヒを除く)は全て、かって一度はこのウイルスの脅威にさらされた筈だ。何故なら彼らが調査したアフリカのサルや類人猿が全て、染色体中にC型ウイルスのRNAに密接な関係を持つウイルス性遺伝子を持っていたから。このウイルス性遺伝子は、C型ウイルスに対抗する為の、抗体として発達したもの。
C型ウイルスが最初に現れた時期、ヒヒ以外の全ての霊長類に対し、致命的な影響が有った。
アフリカ産霊長類、人類全てがこの抗体を持っていると言うことは、この抗体を作り出せなかった種は絶滅したと言うことだろう。
感染力も非常に強く、おそらく空気感染だと思われる。
ヒヒは日中地上で暮らしているが、感染は樹上性のコロブスや高い木の上に棲む小型源猿類(ガラゴなど)にも及んでいるから。
ヒヒは現在、C型ウイルスを持っているが、時の経過で既に感染力を失っている。その為今日、抗体を持たない霊長類に取っても脅威となっていない。
抗体を持たない霊長類とは、このウイルスが脅威だった時代にヒヒのそばに居なかった種、すなわち南アメリカやアジアの霊長類と云うことになる。
ヒヒ抗体の存在はその霊長類が、アフリカ起源だとの証拠となる。
検査を受けた類人猿やサルのうち、23種が”ヒヒ抗体”を持っており、その全てがアフリカ原産。17種に抗体が無く、全てアフリカ原産でない種。
ホモ・サピエンスは”ヒヒ抗体”は無かった。
アフリカ原住民を含め、全ての民族にこの抗体は存在せず。
トデイローの結論 ―― 「人間の祖先は、ヒヒとの接触の可能背の有るような地域で歯進化しなかった。つまりアフリカ以外の地で進化したと考えられる」。
アフリカで分岐→アジアに拡散。ヒヒによる感染が猛威をふるっていた時期、アフリカに居なかった。アフリカに残っていた側は感染症により絶滅。従って現生の人間は全てアジアへの移民の子孫。その一部が再度西に引き返しアフリカに戻った。
この想定は20万年前位の出来ごとで、「アフリカのイヴ」説には影響ない。
アファール三角地帯が海水に没していた時代に、ヒヒの疫病が大流行したとすれば、感染から免れる(ダナキル島)。その後アフリカ大陸に拡散。その時期には感染力が無くなっていた。
少なくともヒヒがうろつくサバンナで暮らし続けたとの説は否定される。
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