2015年10月アーカイブ

新聞赤旗記事転載

従来説より大幅に早い可能性

現生人類(ホモ・サピエンス)が、少なくとも8万年前、中国南部に進出していたことを示す証拠を見つけた―。中国科学院などの国際グループが、15日付の科学史『ネイチャー』電子版に発表しました。従来、約20万年前にアフリカで誕生した現生人類がユーラシア大陸へ広がったのは6万年前ごろだったとする説が有力で、大幅にさかのぼる発見です。

研究グループは2011年~13年にかけて、中国南部、湖南省道県にある洞窟を発掘し、47本の人類の歯のほか、多数の哺乳類の化石を見つけました。
人類の歯は、これまで世界の各地で見つかっているネアンデルタールや現生人類の歯と比較した結果、いずれも現生人類のものであることが分かったと言います。

発掘された場所で採取した石筍(せきじゅん=鍾乳洞の床に石灰質を含む水が落ちて固まったたけのこ状の石)を使った年代測定で、人類の歯や哺乳類の化石は少なくとも8万年前、最大では12万年前の可能性があるとしています。

現生人類は、現在のイスラエルのあたりに10万年前ごろ進出したことを示す化石が見つかっていますが、継続して住んでいた記録は見つかっていません。
遺伝的な研究からは、6万年前ごろアフリカと中東を除く地域でこれまで発見されている最も古い現生人類の化石は、北京の近くの田園洞やボルネオ島のニア洞窟、オーストラリアのマンゴ湖の5万年前から4万年前にかけてのものとされています。

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