2015年5月アーカイブ

 

2015/5/21 新聞赤旗記事

ケニアの遺跡

70万年さかのぼる

 

東アフリカ・ケニアの遺跡で約330万年前の、猿人が繁栄していた時代に加工された石器と見られる石の破片や、加工に使われたと見られる大きな石が見つかった―。アメリカとケニアなどの国際研究グループが、21日発行の科学誌『ネイチャー』に発表しました。石器だとしたら、これまで人rづいが石器を作り始めたとされていた時代より約70万年さかのぼることになります。

この遺跡は、ケニア北西部のトゥルカナ湖西岸にある「ロメクウィ3」です。トゥルカナ湖西岸では、さまざまな人類の化石が見つかっており、発掘調査が盛んに行われています。研究グループは、2011年から12年に掛けてロメクウィ3から約150個の鋭くとがった石の破片や、それを作るのに使われたと見られる大きな石を発見しました。

石の破片は自然の条件では出来ない形状をしており、人類が加工して作った可能性が高いと言います。川の流れなどで動く大きさより大きいことから、見つかった場所で作られたと見られています。材料の石は、周囲で手に入れられることも分かりました。地層の年代は約330万年前と推定されました。

発見場所から1キロ以内では約330年前のケニアントロプス・プラチオプスと呼ばれる猿人の化石が見つかっています。しかし、研究グループは現在のところどの人類が作ったかは分からないとしています。

これまで最古の石器とされているのは、エチオピアのゴナ遺跡で見つかった約260万年前のものです。このタイプの石器が最初に見つかったタンザニアのオルドバイ渓谷にちなんでオルドワンと呼ばれています。オルドワンを作ったのは、猿人よりも脳が大型化したホモ(ヒト)属だったとされています。

今回見つかった石器と見られるものは、オルドワンより原始的だったと言います。

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