谷保天満宮の湧水と府中用水

 

立川崖線と青柳断層の遭遇点、谷保天満宮

立川崖線と青柳断層、そして湧水と林(ハケの湧水とハケの森)

多摩川に並行する形で、北西から南東に立川崖線が走り、そこに南西からの青柳断層がぶつかる点、そこに谷保天満宮がある。
矢川やママ下湧水に見られる通り、崖線、断層には豊富な湧水が付き物だ。二つの断層が入り組んだ谷保天満宮周辺も例外ではなく、東京都名水57選にも選ばれている程に有名な常盤の清水を筆頭に、境内の各所、崖線に沿った至る所で湧水が見られる。
又この地域の崖線は、「ハケの森」が良く残っている。

府中用水

府中用水は基本的には多摩川の水を引いての人工の灌漑用水である。幾つかに枝分かれしているが、その1本が谷保天満宮の直ぐ近くから立川崖線に沿って府中本町の先まで流れている(部分的に暗渠・緑道)。今回そこを歩いて見た。
今でも府中用水によって灌漑されている水田や畑が広がり、又違った東京を見せてくれる。

多摩川からの取水は、農作業に応じての>季節的なものだが、多摩川からの取水がストップされている時期にも、上記崖線からの湧水が流れ込んで、水量は少なくなるが、逆に水質は清水だけのキレイな流れが維持されている。

 

地形図

クリック、拡大表示でご覧ください。

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撮影Map

クリックすると、Googlemapと連動して表示されます。

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谷保天満宮

立川崖線と青柳断層

JR南武線谷保駅側からの谷保天満宮正面。この位置は立川崖線上の立川面と言うことになるだろう。とは言ってもここ、谷保天満宮の位置は立川崖線と青柳断層がぶつかる場所、その境界が双方融合する形でその先、立川崖線を形成することとなる。>こちらの地形図参照。

  天神様だから祭神は菅原道真だが、谷保天満宮は学問の神だけでなく、交通安全発祥の神と神社のサイトには有った。
903年の創建で東日本最古の天満宮だと言う。湯島天神、亀戸天神とならび関東三天神と称されるそうだ。本来はやほではなく、やぼ天満宮が元々の呼び方らしい。

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立川面

本殿の有る境内へは鳥居から入って崖線を降りた所=沖積面に広がる。勿論下側の道路からも入れる。

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谷保天満宮境内

崖線から境内に降りる。鬱蒼としたハケの森が趣を添える。

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ハケの水

崖線(ハケ)にお約束の、湧水。この水が、おそらく>こちらに繋がっているのだろう。

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谷保天満宮本殿

神社参拝が目的の紀行ではないのだが、一応敬意を表して1枚。

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厳島神社

天満宮本殿の一角、東側に有る湧水地。鳥居には厳島神社とあった。祠は弁財天が祭られているそうで、周りを弁天池が囲んでいる。
厳島も弁財天(弁天)も水に関連した神様。
水のキレイさはご覧の通り。

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常盤の清水

  弁天池の直ぐ脇(上の写真、正面奥)から湧き出て池の水源になっている。東京都名水57選に選ばれている。

※ ハケの水
一時期、他の都内各地の湧水が枯渇の危機にあった80年代後半、この常盤の清水も同様の危機に有ったと言う。今は必ずしも豊富とは言えないが名水57選の名に恥じない澄んだ湧水が見られる。
今JRが通り谷保駅が出来て、一面商店や住宅が立ち並んでいる崖線の上は、道路はアスファルトで固められ建物が立ち並んで雨水が地中にしみ込む余地が無くなっている。それでもなんとかこれだけの湧水が維持されている。
かってポンプなどの揚水設備の無かった頃、台地上は水の便が悪く定住に適さなかった筈で、広大な原野(武蔵野)が広がっていたのだろう。この頃のハケ下の湧水の量と清冽さは如何ほどだっただろう。

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谷保天満宮付近の、ハケ下湧水

谷保天満宮から少し離れたところにも清水が流れていた。水量からすると府中用水の流れかな? とも思えなくもないのだが場所的におそらく崖下からの湧水だと思われる。
流れて行って、天満宮の湧水と共に府中用水に合流する。

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上の流れの、おそらく湧き出している所

これは立川崖線と言うより青柳断層からのものか?

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天満宮脇の流れ

常盤の清水等を集めて流れて行く。道路と殆ど高さが変わらない。非常に身近な感じ。

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下流方向

赤いポストがレトロ。

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上の写真、突き当りのところで一旦道路をくぐり反対側の住宅の中を流れる。この先で上掲ハケ下湧水の流れと合流、天神橋に注ぎ込む。

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府中用水

天神橋

谷保天満宮の常盤の水、近くのハケ下湧水が合流してここに流れ込み、前方右から流れ込んできた府中用水と更に合流、左方向に流れて行く。

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天神橋に流れ込む府中用水、上流方向

>こちらからの流れ

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府中用水下流方向

湧水を合流して流れて行く。ただこの先少しの間流れに沿って歩けない。

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※ 農閑期の府中用水

下の写真は4月27日撮影の物。多摩川からの取水がなく、谷保天満宮周辺の湧水だけの流れ。上の写真と比較して見て頂きたい。

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府中用水分水

少し迂回しての現場。
天神橋からの流れが正面左側から流れて来て、片方はこの写真の後ろ側に、片方は右側に向かい、その後立川崖線にほぼ沿う形で南東方向に流れて行く。今回はこの崖線沿いの流れに沿って歩く。

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立川崖線にぶつかり、右に方向を変える

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谷保天満宮、梅園への道

上の写真突き当りから、用水とは反対の左方向。崖線沿いに細い流れと崖線に登る道。

※ 脇の水路は、おそらく>天満宮境内の湧き水からのもの。

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谷保天満宮の梅園

道を登ると、天満宮の梅園。

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府中用水に戻って

崖線に建つ家は、崖線上に出口を持つ為に反対側の土台が上がっている。

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立川崖線とハケの森

ここからしばらく、府中用水は立川崖線に沿う形で流れて行く。

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道路をくぐり

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ハケの森と水田

東京、と言う感じじゃないな、こりゃ。
この水田の風景も、府中用水有ってのものと言えるだろう。

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前方、何やらの施設が。水田への配水施設か?

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日野バイパス

人は階段で坂を登り、登れない水はトンネルでくぐって抜ける。

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この高さが、立川崖線と沖積面との高低差。

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日野バイパスからの、谷保方向

左から青柳断層のハケの森が伸びて来ている。これが谷保天満宮の地点で立川崖線と合流、そのまま、今まで辿ってきた写真左の立川崖線に連なる。

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府中用水に戻って

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府中用水は現役の灌漑用水であるとともに、歴史的遺産でもある。

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崖線の上下を繋ぐ道

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府中崖線

階段を上って崖線の上。
この辺では「府中崖線」と呼んでいるらしい。下のぶら下がり看板には「西府わき水まつり」とあった。

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ハケの水

崖線に付き物の湧水

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大通りに合流

右側はNEC府中事業所の建物。前方、府中用水沿いの歩道は市川緑道と呼ばれているようだ。
写真右の後ろ側から、別の府中用水が流れ込み、おそらくこの道路下で合流しているのだろう。

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合流するもう1本の府中用水

写真は上流方向。東側から流れて来て地下に潜る。

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市川緑道

通りに面し、立川崖線が続く。その脇を府中用水が流れる。
ただこれが用水の水量全部なのか、一部は暗渠で地下を流れているのか、分からないが。

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親水公園風

チョッとした憩いの場が有り、流れはここを境に姿を変える。

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せせらぎの道風な装い

おそらく本流は暗渠で地下に、一部を地上に流しているのではないか?

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西府駅に繋がる跨道橋

跨道橋であるとともに、崖線の上と下を繋ぐ連絡橋でもあるのだろう。

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西府駅近くの公園風エリア

親水公園風では有ったが、残念ながら水は流れが無くキレイとは言い難かった。

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緑道に戻って

未だかろうじて緑道右側に用水が開渠として流れている。

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やがて暗渠となる

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町の中を分水された用水が流れる

緑道上には流れは見られないが、こう言った脇の流れを見ることで、暗渠として流れていることが確認できる。

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その名も「分量橋」

限られた水を巡る争いや確執が有ったのだろう。

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生活に密着していたであろう痕跡(上の写真)と、更に分水されて方々に分かれて行く水路。

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やがて緑道風に

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府中本町駅の脇

写真左側に武蔵野線・南武線の府中本町駅。今回はここまで。

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