玉川上水-4(天王橋から玉川上水駅)

 

平坦な中に2つのエポック、残堀川交差と大曲を経て、国分寺崖線越え

拝島からここまで、全体としては平坦な台地上を地形のままに流れてきた玉川上水が、この先少し変化を余儀なくされる。一つは「残堀川交差」、もう一つは「大曲り」。大曲りを経て玉川上水は現在の玉川上水駅の南側で国分寺崖線を超える。

 

地形図

クリック、拡大表示でご覧ください。

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撮影マップ

クリックするとGoogleMapと連動して開きます。

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天王橋と新天王橋

都道7号線‐五日市街道(新天王橋)と都道59号線(天王橋)が斜めに交差しながら玉川上水の上を通っていて、上水の上で三角形を形作っている。

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新天王橋から下流方向

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残堀川交差

直交する残堀川の流れと合流することなく、サイフォンの原理を利用し、残堀川の下をくぐって(伏せ越し)玉川上水の水を下流に流している。
残堀川の流路は何回も変遷を重ね、現在の天王橋付近で玉川上水に繋ぎ、その助水とした時期もあった。明治に入り残堀川の水が汚れて来て、玉川上水への助水は中止され、その後、今とは逆に玉川上水の下をくぐらせて最終的に根川に合流させていたとのこと。今の姿は1963年(昭和38年)の施工によるもの。

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残堀川上流方向

残堀川名前の由来は、降雨時及びその直後以外、年間を通して殆ど水流が見られず(瀬切れ)、「堀だけが残る川」となっている為。
原因として、水源の狭山池からの流量減少、都市化による雨水浸透の減少、下水道普及による排水の減少、などが考えられたが、再三の河川改修工事による、礫層迄の掘削による「水喰らい土」現象が大きいとみられているようだ。

前方、西武拝島線。

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上宿橋と残堀川下流方向

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すずかけ橋

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全体図

地上からは中々全体像をつかみ難い。ここはGoogleMapの助けを借りて、航空写真を掲載した。
残堀川が上から下方向に続き、その下を玉川上水がくぐる。3本の橋が有るが、全て残堀川に掛かっている橋。

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玉川上水出口

サイフォンの原理で湧き上がってくる。太陽の照り返しで分かりにくいのだが、普段は湧き出し口に向かって鯉が何匹も泳いでいるのが見える。

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残堀川交差を抜けて、さらに流れる

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見影橋と源五右衛門分水

橋の手前に分水口が見える。

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源五右衛門分水は、この地の名主、村野家(後に砂川家)の個人専用分水。玉川上水の分水で個人専用はここと福生の田村分水くらいのもの。

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ここまで比較的順調なコース

川底が浅く、直線コースが取れているここまでの区間は、それだけ地盤の高低差が無く、勾配のままに工事も順調に行けたのではないか。地形断面図を見てもそれが伺える。

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立川断層と大曲り

ここまで自然の標高のままに、比較的順調に、真っすぐ来た玉川上水が、この先大きく半円状にコースを変える。北西から斜めに押し寄せて来ている立川断層を迂回してのコース変更で、「大曲り」と呼ばれる。
確かに玉川上水沿いの緑道が少し高くなっているが、その他にはあまり断層が押し寄せているようには見えないが。

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前方左、住宅の基礎に傾斜の様相が見られる。その先確かに地盤が上がっている。

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大曲の現場

この先、玉川上水は大きく右にカーブする。

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高低差が出てくる

上水沿いの遊歩道が次第に高くなる。相対的に上水の川面が低くなる。

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砂川水衛所跡

竹林越しに見える。水質保全の為設けられた水衛所の一つ、その名残。脇に小さなお地蔵さん。

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金毘羅橋

この橋を渡って右側の土手上には金毘羅山、と言っても15メートル程、があり、金毘羅神社、秋葉神社などが祀られ、チョッとした展望台風になっている模様。

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金毘羅橋から

徐々に川筋を左方向に修正してゆく。

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宮の橋から下流方向

大きく左に進路修正。

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千手橋と千手小橋

車道が千手橋、歩道が千手小橋。

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千手橋から下流方向

今度は徐々に右に流路を修正し、弓なりの流路を本来のコースに戻してゆく。

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国分寺崖線越え

大曲りで立川断層を迂回、コースを所定の直線に戻し、このまま玉川上水駅付近に向かって、国分寺崖線が未だ未発達な地点で玉川上水を武蔵野面に上げる。

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※ 大曲と国分寺崖線越えの検証

歩いているだけでは立川断層の有りようが分かり難い。傾斜を強調した地形図で見ると、北西からの立川断層が確認できる。又、国分寺崖線が未発達なうちに、玉川上水駅付近で崖線を超えていることもわかる。

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玉川上水駅

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清巌院橋

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今回はここまで。

 

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