谷沢川-1(上流域、3本の支流)

 

谷沢川と等々力渓谷

「谷沢川(やざわがわ)」と聞いてピンとこない人でも、「等々力渓谷」の名を聞いたことのある人は多いだろう。等々力渓谷は谷沢川下流域の一部、約1キロメートルの区間を指す。
……と言っても実はそこに色々複雑な事情が絡んでいて、「河川争奪」だの「下剋上」、果ては「谷沢川による九品仏川の斬首」だの、おどろおどろしい経過の果ての今の等々力渓谷の景観らしい(その辺の事情はこちら参照)。

 

6本の源流(支流)部

谷沢川の上流域は現在ハッキリ確認できる支流が6本有る。それぞれかっての湧水や雨水を主な水源とした源流部となっている。下にその流路をポイントしておいたが、大半は近年の都市区画整備に組み込まれ、道路に沿って直線的なルートに変更されている。
1本1本は細いし、既に流れる水が絶えたものも有るだろう。しかしそれでも宇山緑地では二つの水路の合流点で開渠となった水の流れを実際に見ることが出来るし、他の水路も完全に都市化の流れに埋没することなく、大半のルートで暗渠ではあっても痕跡を辿ることが出来る。

 

正式な名称も俗称も無さそうなので、それぞれの源流部と思しき場所を冠して、仮称で呼ぶことにする。

1、東京農大常盤寮脇の支流

2、こぶし公園下の支流

3、桜丘4丁目支流

4、田頭溜池支流

5、天神溜池支流

6、砧公園下の支流

 

源流一覧

クリック、拡大表示でご覧ください。その拡大画像で、添付写真をクリックするとそのページが表示されます。

谷沢川源流部.gif

 


 

撮影Map

クリックするとGooglemapと連動して表示されます。
ルート軌跡表示のない箇所は、後日追加した分です。

photomap.jpg

 

最上流部3本の支流(源流)

世田谷区桜丘3丁目28−10に、 区立桜丘宇山緑地と言う小さな遊水地が有って、そこで3本の支流が合流し、世田谷通りを超えて南流してゆく。
谷沢川の6本の支流の中でも一番上流部であり、流路も長い。谷沢川の源流と言ってもいいだろう。

 

品川用水南橋跡

東京農大の脇を通って世田谷通りに合流する千歳通は、かっての品川用水の跡なのだそうだが、その橋の痕跡が千歳通、桜丘中学校の信号脇に建っていた。
この品川用水も谷沢川の水源だった時期が有ったようだ。

YOKL3733.JPG

 


 

桜丘三丁目9(東京農大常盤寮脇)からの支流(仮称)

今回確認できた最上流部と見られる暗渠跡?。一応この地点を源流部としておこう。地形図を見てもこの辺、小さな谷地の谷頭と言う感じになっている。
写真左側フェンスの外は東京農大常盤寮。

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しかし辿れるのは僅かな間。あとは住宅地に阻まれて、迂回して先に回るしかない。

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東京農大若草寮付近の暗渠跡

回りの道路と比べて、明らかに暗渠と思われる区間が、東京農大若草寮付近で見つかる。

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上の写真の反対側。どちらもこれ以上立ち入りが憚られる。

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育英寮、晴雲寮脇の暗渠跡

今度はハッキリした暗渠が、東京農大育英寮、晴雲寮脇で見つかる。場所的には上に表示している暗渠?と経路が繋がっているので、おそらく同じ支流と見ていいのだろう。

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一般道に出るが、ここで又水路は住宅街に埋没する。

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道路から振り返ってみたところ。

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東京都世田谷区桜丘3丁目8

次に見つかる暗渠がこちら。
ここからは一部区間を除きほぼ連続して暗渠を辿れる。

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道路の横断はコンクリートの蓋で、アスファルトとは区別されている。

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道路に沿って90度に折れ曲がって進む。

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民家の敷地(?)を通る暗渠

私有地扱いなんだろうか? 個人住宅エリアを通るこう言う風景が至るところで見られる。進入不可。

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迂回して次の路地に出る。ここでも進入不可。

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迂回して次の路地に出る

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コンビニ(左側)裏を通る暗渠

この先30~40メートル先、写真右側(北)から「桜丘3丁目20の支流(仮称)」が入って合流するのだが、こちらからは立ち入りできない。
下流側から許可を得て入らせて貰う。

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フェンスの中

上の写真の続き。こちらからは入れなかったので反対側から、許可を得て入り撮影。

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支流合流

桜丘三丁目こぶし公園から始まる支流が、ここで右側(北)から合流してくる。

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 桜丘三丁目こぶし公園からの支流を、下流側から。

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2本の水路が合流して、暗渠は続く

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前方、青いフェンスと共に道路が見えてくる。

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道路に出る

ここまで辿って来た暗渠が、下掲写真右から入り、道路を超えて左側に抜ける。

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道路から、今来た暗渠を振り返ったところ。
フェンスが有って本来は立ち入り出来ないが、許可を得て撮影した次第。

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道路を超えての下流方向

やはり進入不可で、迂回して次の道路に出る。

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駐車場脇を通る暗渠

マンション(「AV-桜丘」)を挟んで両側の駐車場から、フェンス越しの暗渠。

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迂回して次の路地に出る

こちらは上流方向。
暗渠はこの写真奥から流れ出て、道を挟みこの写真の後ろに抜ける。

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宇山緑地目前

道を挟んで上の写真の反対方向。
やはり流路に立ち入ることは出来ないが、この突き当り、中央前方のマンション(「桜丘-PH」)の脇に、区立宇山緑地が広がる。

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合流地点、宇山緑地

三つの水路が合流する場所。矢沢川上流部、一つのキーポイント。背景のマンションは「桜丘-PH」。
「遊水地」となっているが、游水地と言うには狭いし浅いと思うのだが。

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桜丘こぶし公園下の支流(仮称)

次に桜丘三丁目19の「桜丘こぶし公園」辺りから端を発する支流を、上流から辿る。

 

太陽稲荷神社(最上端源流)

桜丘こぶし公園の直ぐ上流部(住宅が有って繋がってはいないが)の「太陽稲荷神社。銘板などは無いが近隣の人の話では源流を祀っての神社のようだ。
なおその人の話でによるとこの神社は個人所有のものらしい。

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桜丘こぶし公園

何の変哲もない小公園。太陽稲荷神社から僅かな距離。この辺のどこかに源流部が有ったようだ。

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太陽稲荷神社は住宅を挟んで、この写真の奥。

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暗渠発見

こぶし公園から道路を少し迂回した桜丘三丁目20で暗渠を確認。
但し例によって立ち入り不可。又迂回して一つ南側の道路に回る。

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迂回して約100メートル程南の道路に出て、流れの方向を見る。この先50メートル程先で、東京農大常盤寮付近に端を発する支流に合流する。

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振り返った所(上流方向)

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合流点

東京農大常盤寮付近からの支流に、右から今見てきた桜丘こぶし公園支流(仮称)が合流する。

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合流地点から桜丘こぶし公園支流(仮称)を振り返る。

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桜丘四丁目支流(仮称)

宇山緑地で合流するもう一本の水路が、緑地の南側から入ってくる(写真右側、宇山緑地)。
一旦この場を離れ、源流部と思われるところから辿ってみる。

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桜丘四丁目支流(仮称)源流部?

案内板などが有る訳ではないが、暗渠蓋はここから始まっている。又この背後は若干地盤が高くなっていて、おそらくこの辺が源流部と見ていいのだろう。

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道路もキチンと区画化されておらず、自然の流れのまま、と言う感じ。

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前方左、宇山緑地

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宇山緑地で二本の支流が合流

合流後、道路をくぐって写真右側に流れ、世田谷通りへ。

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宇山緑地

上でも見てきたが、三本の支流が最終的にここで合流。しかも僅かな間ながら開渠で姿を見せる。
合流した水路は開渠のまま世田谷通りにぶつかり、道路を超えて今度は再び暗渠となって用賀駅近くの南橋に出、一つ下流の田中橋で開渠として姿を現す。

YOKL1750.JPG

 

合流点

農大常盤寮支流(仮称)とこぶし公園支流(仮称)の合流が、開渠として写真左側から入ってくる。
そこに写真背後からもう一本の水路(桜丘四丁目支流・仮称)が入って合流、道路をくぐって右側に流れてゆく。

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農大常盤寮支流(仮称)とこぶし公園支流(仮称)の上流側

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合流した流れ

宇山緑地脇で、合計3本の支流が合流、開渠のまま前方、世田谷通りにぶつかり、くぐって超える。

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世田谷通りをこえて

この先、再度暗渠となる。田中橋まで開渠となることはない。

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世田谷通り以南の谷沢川暗渠

世田谷通り沿いに少し西に歩いたところから、暗渠道がハッキリした形で姿を見せる。

YOKL3251.JPG

今回、ここまで。

 

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