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皆さん、ホヤって知っていますか。
そう、三陸から北海道にかけての海で主に獲れる、ピンクがかった茶色のぶよぶよした様な生き物です。
電球とか、ランプのガラスの部分のことを、ホヤと言いますが、形が丸く似ているので、ホヤと 言うんだそうです。 でも、じゃランプが無かった頃はなんて言っていたんだろう。
海のパイナップルとも呼ばれて、栄養も有るとの事です。 夏が旬で、ぷっくり膨れ中身も充実して来ます。
ホヤ貝と呼ばれることも有るので、貝の仲間かと思っている人も居ますが、 原索動物と言う分類なんだそうで、実は、脊椎動物の直系に繋がる動物です。つまり我々人間の、遠いご先祖様になる訳ですね。
お彼岸やお盆には、ご先祖を偲び、ホヤの為に お線香でも上げましょう。
ところで、このホヤを食べたことが有りますか。
三陸や北海道が産地ですが、今は全国区入りして、至る所で手に入るんじゃないですかね。
初めて口にした人は、あの、大変印象深い味と香りに、多少 戸惑ったことでしょう。 私の回りでも、思わず口から吐き出した人が、何人か居ます。 でもその人も、結局今ではやみつきになっています。
そうです、おいしいんですよ。
私が昔、行きつけだった居酒屋の亭主が、こんなことを言っていました。
―――人間の味覚と言うのは、甘い、渋い、すっぱい等、5つだったか6つ有る。
ホヤは、この味全部を持っている――。
ふーむ、なるほどなるほど。それで、
―良い酒(日本酒)と言うのは、この味が全然無いもの。つまり「水の如し」と言うのが一番良い酒だ。だから、酒の肴に、ホヤは最適なんだ―。
理屈に合っているのかどうか分かりませんが、妙に納得した覚えが有ります。
ともあれ、冬は牡蠣にナマコ、夏はホヤ、日本は良い国です。
先ずは取っ掛かりでで、ホヤの味覚のユニークさに触れました。
次にホヤの生態のユニークさから話に入ります。
ホヤは雌雄同体です。
雌雄同体というのは、ひとつの個体に、メス、オス両方の機能を 備えている生物で、両性具有とも言います。
ユニーク、と言いましたが、それは人間を基準にした話で、こう言う生物は結構居ます。
フジツボ、カイメン、ミミズ、ヒル、カタツムリ、等
何より植物の大半は雌雄同体です。花には雌しべと雄しべが 同居しています。
雌雄同体のことを、英語で「ヘルマプロダイト」と言うそうです。
ギリシャ神話の最もハンサムな男の神、ヘルメス、同じく美と愛の女神、アプロデイテ(ヴィーナス)が、ひとつの 体に合わさった、と言うことです。
ギリシャ・ローマ時代は、男性、女性双方の美を合わせ持った 両性具有は理想美とされ、当時の遺跡からはヘルマプロダイトの彫刻が 幾つも出土されるそうです。
花は、確かにヘルマプロダイトの名にふさわしいと言えるでしょうが、 ミミズだのヒルだのはどうも…。
所で、花は雌しべ、雄しべ両方が有る訳ですが、自分の雄しべの花粉で 受粉する訳では有りません。まれにそう言うことが有って、自家受粉と言いますが、その場合まともな
実は出来ません。
花は、自家受粉を避ける色々な仕組みを持っています。雌しべ、雄しべの成熟期をずらすとか、突端と奥、と言う具合に位置を 離すとか。
動物も同じく、両方備えていると言っても、それを使って自分自身で 完結する訳では有りません。
若し、人間でこんなことが出来たら都合良いでしょうね。
ストーカーとか、レイプ、やきもち等、男女に絡むおぞましい話、 ややこしい話の大半が解決するかも知れない。その前に自分自身で完了してしまう訳ですからね。
でも、話としてはどちらの方がおぞましいか…。
一日中一人で、部屋の中でのた打ち回っている人が出てくるかも。
………ともかくこの話は終わりにして 次へ。
何故雌雄同体が存在するか、上記の生物を見て考えると大体分かります。
地面に固定生活をしている植物は当然として、ホヤ、フジツボの様に動物でも固着生活をしているもの、カタツムリの様に移動してもその範囲が狭いもの。
その中で配偶相手を見つけるのは中々容易なことでは有りません。
その上、雌、雄に分かれていたら、やっと巡り合えたとしても確立は半分です。
身体の作りが単純で、両方備えるのにそれほどコストがかからず、同時に上記の様に移動性の乏しい生物にとって、雌雄同体は好都合なのでしょう。兎も角自分以外、全て配偶相手となり得る訳です。
前項記述の中心的な所、そしてこれからの記述する内容は、実はある本の受け売りです。と言うより、この「講釈」はその本の紹介記事です。
「オスとメス 性の不思議」長谷川真理子著、講談社現代新書発行、600円
私はこの本のお陰で、一時「性」に没頭したことが有ります。と言っても風俗店の回数券を買ったとか、渋谷でナンパに励んだとか、と言う 事では有りません。
最寄の図書館で、関連する本を読み漁りました。お陰で今では、いっぱしの進化生物学評論家です。
大体我々、男の子はこう言うことにとても興味が有ります。何かに一生懸命になるとき、その動機は大抵、女性にもてたい為です。
私の一番の贔屓筋の落語家、今は無き桂枝雀が、落語の中で、誰かの言を引き合いに出しながら次のようなことを言っていて、激しく共感したものです。
「私がこんなことをやっているのは、勿論それが好きだ、と言うことも有るが、しかしそれだけじゃない、これをやることによって、やっぱりどこか、女の子にもてたい、そう言うところが有るんだ」って。
この本を読むと、興味を持っていたそれらのことについて、実は 殆ど知らなかったことに気がつかされます。
※ このサイトの記述は、上記「オスとメス 性の不思議」がきっかけになっています。
しかしその内容に忠実になぞったと言うものでも有りません。私の勝手な思い込みも多々有ります。間違っている部分は全てサイト管理人である私の責任です。
あなたは、次の質問に「科学的に」答えられますか。
男(オス)と女(メス)の違いを述べよ。
オスとメスは何処が違って、何が別だからオス、メスと区別するのか。
何故、オスとメスの二種類の性が有るのか。
或いは何故、二種類しか無いのか。色々の種類の性が有って、バリエーション 豊かな性を楽しんだって良いじゃないか。
大方の動物を見ると(植物は大半雌雄同体)、オスとメスの数(性比)は大体 同じになっているが、それは何故か。
そもそも、性は何の為に有るのか。
こんなことは、余りに当たり前で、特別に問題意識を持ったことも無いことでした。でも、こんなことにもきちんとした説明が出来るんですね。 こんな本が、面白くない訳が無い。夢中で読みました。
今こう言った「性の起源」に関する書籍が沢山出版されています。 感心の有る向きには、是非読まれることをお勧めします。
上の質問の 答えは、本を読んで見て下さい。余裕が有ったらこの「講釈」でも触れて見ましょう。
ここでは、その中で、一番の問題、「何故、性が有るのか」を、「林檎倶楽部」的解釈も加えながら紹介します。
あなたは、「性」の目的は何だと思いますか?
答えの半分を言います。「子孫を残す為」これは間違いです。
本当の答え(だと、現在思われている説)は次回以降。